骸さん、大好きです。

□君の知らない物語
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「どうしたんですか、綱吉君?」

僕は、それを提案した彼に言う。
僕の淡い恋心なんてものに鈍感な綱吉君が気づいているわけがない。

・・・・それなのに彼は、突然そんなことを言ったりして、僕をドキドキさせる。

「ううん、理由なんてないけど。・・・・・・なんとなく、かな。」

ボンゴレ十代目を継ぐことが決定され、その手が血にまみれることを知っても彼は、笑い、喜び、泣き、悲しみ、まるで自分の感情を今のうちに出すかのように・・・。
感情豊かだった彼は、もっと、もっと、喜怒哀楽が激しくなって・・・。

こんな風に、突然何かを言い出すなんて、最近は日常茶飯事になっていた。

雲雀恭弥に聞いたところによると、それは僕といるときだけのようだったけれど。
忠犬と腹黒にいるときは、喜怒哀楽を爆発させるだけらしい。
つまり、僕と、そんな時間を過ごしたい・・・?

・・・それはない。
彼は僕の気持ちに気づいてはいないから。


「骸、・・・・いい?」
「もちろんですよ。」

笑いながら答える。

「いつもゴメンね・・・。」
「君が言い出したのでしょう?なのに何で君が謝るんです?」
「・・・・・ありがと。」
「どういたしまして。」
「ありがとっ!骸っ!」

一瞬で落ち込んだ綱吉君は、また一瞬で笑顔になる。
不自然な感情の移行。
これは、誰の前でも起こるらしかった。
クラスメイトも驚いていたと、雲雀恭弥も言っていた。
・・・・彼は違うクラスではなかったか?


「じゃぁ、いこう!」

少し蒸し暑い夏の夜。
僕らは星を見にでかけた。
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