インナモラート:レオパルド

□私
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はじめまして。朝山瀬尾と申します。
大学生です。華の二十歳です。
大学の近くで裏のアパートにすみながら細々と喫茶店をいとなんでいます。喫茶店なんて名乗るのはおこがましいほど質素ですが、軽食と飲み物を提供しているので、喫茶店に分類されるみたいです。
大学の授業料も国公立といえばかになりませんし、お店は自慢じゃ有りませんが儲かってはいません。親の援助はあるもの、経済的には大分しんどいです。世知辛いですよええ。

じゃあやめちめえとおもわれるところですが、私には夢があってですね…


『パスタ食いてーなパスタ!!』

『んーこのへんにあったらいいのにね』


他愛ない中学生の会話です。
というかまあ私と幼なじみなんですけどね。
ちいさいころからいっつも一緒で、毎日遊んで、毎日一緒に家まで帰っていた大親友。高校を卒業しても、志望大学まで一緒だった。さすがにここまでくると運命、デスティニーかんじました!…というのはまあ嘘です。お互い恋愛対象ではありませんし。別枠です、別枠。

話が脱線しましたけど、ようはそういうことです。私の実家は、ド田舎で、コンビニもあんまりない、星がめっちゃきれい、アマゾンさんに依存しっぱなし、そんなところにあります。中学生のころその幼なじみとそんな会話をしながら帰ってきました。
心から思いましたよ。かえりみちに美味しいものをおいたお店がないものか、って。
ほんとなら故郷にひらきたかったんですけど、大学の都合でこの商店街の一角に店を構えることになりました。年齢層も中高生というよりは大学がえりの映画サークルとか、造船サークルとか、そんなところですね。

さて、そんなわけで、当初にくらべると大分形が変わってしまいましたが、私は幸せです。こうして毎日フェットチーネパスタをゆで、タピオカをゆで、イタリアの穂波に思いを寄せる…そりゃあ、何度も言いますが経済的にはあれですよ。けれども、異様な雰囲気はなった鳩つれたようなへんな髭のお客さんがこないかぎり、私の日常はこわされないとおもいます。私の変な人像ってなんなんでしょうね。もしかしたら私が変なのかも知れませ……あ、だれかきたみたいです






豹、あらわる

(いらっしゃいま…!?)






1205
かんりにんお得意の見切り発車

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