(゚q゚)

□廉造
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「れんぞー暇?」

「これのどこ見てあんた暇かいうてるんよ」


廉造はシャーペンをかちかちとノックした。

どうやら夏休みの宿題をやっていないらしく、ひいひいいいながらやっているのだ。ちなみに今日は8月30日 地域性は出るが、新学期は9月1日から。私は当然ながらもう終わっているが、廉造は当然ながら終わっていない。毎年そうなのだ まだ一週間あるからイケるとかいって毎日毎日あそんでいる。


「あーーー絶対おわらへんわ。みとぉだけならちょ手伝ってや」
「いやや」
「ほんなら離れてくれ」
「いやや」


廉造の肩に顎をのせて さらにつよく抱きしめた。
真夏だ 真夏 私だって暑い。だけど廉造にはがんばってほしいのだ。愛ゆえの行動。


「だーもう暑い!!俺図書館いってくる!」
「ほな私もいく。さかい、チャリかして」
「ええけど一重におまえのせいやで!?言っとくけどおまえのせいやからな!?」
「しっとる」


もうええからチャリかしてえやと廉造からはなれると、汗が吸熱反応をしながら気化したので Tシャツのなかに涼しい風がながれた。ああお昼前か どうしよう 図書館では飲食禁止なのに。


「おなかすいたわもう」
「もう喧しい喧しい!お前がなんといおうと俺は図書館いく」
「マクドいこにマクド」
「いかへん」
「スタバいこにスタバ」
「いかへん」
「水族館いこに水族館」
「いかへん」


やから俺宿題おわってへん言うてるやろ と頭を小突かれた。
廉造は鞄に乱暴にそのへんのものを押し込み、チャリの鍵をとってもう一個を私に渡した。そして私に指を突き付けて言った。


「ちゅかそれ金兄のやつやから丁重に扱えよ?壊してやいやい言われんの俺やからな」
「あ、そうなん?ていうか水族館いこ」
「いかへんいうてるやろ。はよ準備し」
「…れんぞー」
「あー?」


廉造が靴を履きながら私に言った。水族館に行く気はさらさらないらしい。私だって別に水族館にいきたいわけではないのだが 図書館以外に行きたいのだ。図書館以外なら公民館でもいい。嘘公民館はいやだ。
だから 私は最終手段に出る。


「なあ廉造、すき」
「……な…」






(「…マクドでご飯くうてスタバで茶シバいて水族館いこか」)
(「おん行く。廉造すき」)
(「キスしてええ?」)
(「いやや」)
(「なんでやねん」)




0405
京都弁っていうか大阪弁になった。
いやでも私は三重県民なので 完璧ではないと思われる。
ちなみに私は伊勢弁しゃべります。ベースは関西弁ですけどちょいちょいちがうんです

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