(゚q゚)

□アマイモン上
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「ねえ、あなた、一体なんなの?」



なんなの

とはまさに抽象的な質問だ。
いろいろあるでしょうに 名前はなんなの 住所はなんなの 好きなスタンド名はなんなの 嫌いな煙草の銘柄はなんなの(もっとも、ボクは煙草は吸いませんが) 主語がないじゃないか 主語が。ボクにそんなことをいわれるようじゃ、まだまだ祓魔師への道は遠いですよ。

その子は、どうやら奥村燐と同級生らしく、なにかとボクにつっかかってくる。ていうかそういう状況にさせるのは偶然で、たまたま、たまたまボクとその子が一対一で話す機会が何度もできるというだけだ。


「なんなの って なんなの」


ボクは、首をかくんと傾けて見せた。
その子は質問の意味がわからなかったのか、ちょっと眉をひそめた。それをしたいのはボクのほうなんだけど。


「あなたが、何を目的に私たち、おもに奥村の命を狙うのかってことかな あと、あなたの正体。ぽっと出の悪魔じゃないよね」


失礼な!!
ぽっと出の悪魔!?小鬼みたいに言うな!ボクはお前ら人間が立っている大地、地の王なんだぞ!! 猛る気持ちをなんとか抑え、冷静に、いつもどおりの声色で説明する。


「ボクは、地の王アマイモン ぽっと出の悪魔なんかじゃありません。あなたのよくしっているひとの 実弟です」


その子は あなたのよくしっているひと に反応して、腕をくんで うーん? と考え始めた。すぐ気付くと思うけどなあ、ボクは理不尽ながらあのひとに似ているから。

結局おもいつかなかったのか、その子は まあいいよ と言って持ち前の刀をしゃんと抜いた。


「勝負!」


切っ先がまっすぐにボクに向く。
空にちらばる銀の星くずが集合がかかってそこにあつまったみたいに、切っ先がきらりと閃いた。

だからボク、王さまっていってるデショ?


「すっごく、むかつくよ」


切っ先に向かって、姿勢を前傾させた。

その子にはまだボクの行動がよめないらしく、ちょっとも体を動かさない。動体視力、0なんじゃない?

まるで ボクだけ時間がはやくながれているみたいに あるいはボクの周りだけ時間が四分の一になっているみたいに
距離で言うと、10mぐらい?

すべてが、ゆっくり ゆっくり ゆっくり……



「うわっ、あ!!?」



がっし と細うでをつかんで、地面に組み伏せる。すばやく刀をはじき、脚を絡めて身動きをとれなくする。ああ、この体技はじめて成功した。
結果、ボクがその子の馬乗りする結果になり、その子はいまだに何が起こったかわかっていないみたい。抵抗することもなく、ボクに脚を絡められ、手首をおさえられ、ぼうっとボクの眉間をながめている。むかつくなあ もう。とろいんだよ。


「とろい。とろすぎ」

「はっ!?わ、はなせ!」


気がついたみたいに暴れ始めて、またボクのいらいらは増してくる。
なんだろ?なんでこんなはらたつんだろ?…わかんないな……


「だから、君は人間なの。ボクは地の王。王さま わかる?もう なんなの」


あ やっちゃった。
けどまあいいや 気付いてないみたいだし。
その子はまだじたばたしている。うるさいうるさい、もう。 ほっぺを ぎう、とつねると、いひゃいひゃいとわめいた。痛みに弱すぎるんだ。いらいらする。いつまでボクにつかまってんの?いらいらする。


「あ、」


わかった。多分。
ボクがこの子にいらいらするわけ。

ううん、多分だけど…


「君、ボクからとおすぎるんだ」

「はい?」


ボクからとおすぎる
とおすぎる=種族がちがう⇒力の差がありすぎる⇒お付き合いできない⇒結ばれない

っていうことだね多分

わかんないなあ 一体いつ、こんなみみっちいもやしむすめに心をうばわれちゃたのかな?


王さまのいらいら




0309
なんか 人のことを愛称とか、なれなれしく下の名前やらでよばなさそうな 夢小説かきにはつらいやつ

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