(゚q゚)
□アマイモン
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「ねえアマイモン」
「なんでしょう」
「あのさ……」
「ハ?」
アマイモンは チュッパチャプスのコーラ味を舐めながら ぷしゅ、とみつやサイダーの缶を開けた。
それだけでなく彼の細い指とそのお隣りの指にはさまざまな駄菓子がはさまっている。
私はそれをみて呆れつつも、ハ? とききかえされた返事をした。
「アマイモンのアマイモンは、甘いもんのアマイモン?」
アマイモンはごくりと喉をならしてサイダーを飲む。
空気と混じったサイダーは缶のなかでしゅわしゅわと音を立てている。
「どういうことデスか?」
「いやだからね、」
さっき言った 早口言葉みたいなせりふを繰り返すと アマイモンは出雲ちゃんみたいな眉毛を不快そうに顰めた。
そして指の間の甘いもんを口に入れた。
「なんですか、ばかなんですか」
「馬鹿じゃない」
こいつはすぐ 馬鹿 とか言うからいかん…
私は偶然には思えなかった。アマイモンという名前の人間(厳密に言うと人間ではないが)が甘い物がすきなことに関して。そこで、何か脈絡があるのかどうかをきいたはずなのに、何故かアマイモンの機嫌を損ねてしまった。
「……アホ」
「…………馬鹿」
「…アホ」
「……馬鹿」
「アホ!!」
「馬鹿」
「アホアホアホアホアホアホ!!」
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿」
おまけに憎まれ口をすぐ叩く。憎たらしい。
あ、憎まれ口だから当然か。
0308
アマイモン素敵