めいん2

□今日だけ
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5月5日。ゴールデンウィーク真っ盛り(?)にもかかわらず、並中のグラウンドからは野球部の声が聞こえる。





(こんな暑いのによくやるね・・・。これで並中が盛んになるならいいけど)


応接室の窓からグラウンドを見ていた並中の風紀委員長、雲雀恭弥はつぶやく。


今日学校は休みなのだが、委員会の仕事があるので雲雀は登校していた。





だが実際は、応接室にいたほうが落ち着く。

というのが本音である。





それにあの人が来るかもしれないし・・・・・。




そうおもっていると、廊下を走る足音と、扉をノックする音。




「恭弥!!いるか!?」

(うるさい・・・)

とおもいつつ返事をする。

「・・・いるよ・・・」

バタン!!


「久しぶりだな、恭弥!!」




扉を開ける激しい音とともにあらわれたのは、金髪長身の跳ね馬ディーノである。


「あなた・・・もう少し静かに行動できないの・・・」

「わりィわりィ」

おもってないくせに。


「ンなことより恭弥!!誕生日おめでとう!!!」


そういっていきなり抱きつかれる。

「ぅわっちょっ・・・ちょっとっ」



あわてて今日何日か思い出す。



・・・・・ゴールデンウィークで、学校が休みで、こどもの日・・・・・5月5日。


そういえば誕生日だったかも・・・。




「おまえ自分の誕生日覚えてたか?」


忘れてた。

「どーせ忘れてたろー?」


・・・・・。

「そんな恭弥にプレゼントだ!!」


「・・・いいよ別に・・・」



「イタリアのなんとかかんとかってトコの最高級チョコレートだっ!!!!!」

「それ覚えてきてよね」

「急いでたんだよっ」




・・・ったく・・・いつまで抱きついてんだか。

それに僕の誕生日なんだから、あなたがそんな嬉しそうな顔しなくても・・・。


「ちょっと、いいかげん離れてよ」

「おぉわりィ、」




そういって離れたディーノはチョコの包みを開け始める。




「はい恭弥っ、あーん」




は?

「口あけろよー」



ガキじゃないんだから自分で・・・・・


「たのむ、今日だけっ」




・・・・・それこっちのセリフじゃない?

別にあなたの誕生日じゃないんだから・・・・・・









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