小説「ダブル」
□ダブルー序章ー
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拝啓
春の暖かさが日増しに強くなってきました。
君は元気にしてますか?
もちろん私は元気です。
君が私の元からいなくなり、ずっと心にすきまがあいていたけど、
みんなのおかげで少しずつ隙間は埋まってきてますよ。
私は今、とても君に話したいことがたくさんあります。
手紙に書くにはすごく大変ですけどね。
だからそれは次にあうときまでにとっておきます。
君のよく言っていた言葉を借りると、
「楽しみはとっておかなきゃ」
ですよね。
そうそう、君と埋めた桜の木は空に向かって大きくなりましたよ。
今年も、みんなであの場所でお花見をするみたいです。
私はもちろん参加しますよ。君にもそこにいてほしかったです。
ねぇ聞いてもいいですか?
ー君は後悔してる?−
ー君はほんとによかったの?−
あの日々に戻れたら戻りたいと何度も思います。
でも、前に進まなきゃその先の景色が見れないんですよね。
今の私にはその先の景色が残酷に美しくて・・。
君と決めたことだから約束守りますよ。
また、手紙書きます。
P.Sこの前、みんなで久しぶりに会ったので写真を同封します。
髪きったの似合ってますかね笑