天辿翼詩〜記憶辿り〜
□舞い降りた少女
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「なんだあれは!?」
兵士の一人が空を指差す
怪鳥の真上、雲の割れ目に光る何かがある
「天照か!?」
光は集まり光球となり、そのまま落下する
『ギャアアアアアァァ!!』
風を放とうとする瞬間、怪鳥の頭部に光球が衝突
驚いた怪鳥は飛び去った
「た、助かった…」
光球はそのまま海に落ちた
「弐班、参班は転覆した者の救助をしろ!」
「は!」
「若、何をなさるのですか?」
「あの光体を調べる」
海面には落ちた光球が漂っているが、次第に光は消えていく
「危険です」
「調べずにはいられん」
「わかりました」
船を光球の落ちた場所まで漕ぐ
光は既に消えている為、方向を間違えないよう慎重に進む
「誰かいます!」
「人じゃないか!救助する!」
「は!」
船を近付けていく
「大丈夫か!?」
二人掛かりで腕を掴み船に引き上げる