炎のゴブレット

□tournament
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初めの対抗試合が行われる前夜。フォーラの元に1羽の梟が手紙を括り付けてやってきた。

(・・・『明日、試合が終わってから僕に少し時間をください』。

宛名は、エリック・・・


あ、この人・・・この前私に、告白してきた人だわ)

あの時の事を思い出すとまだ少し気恥ずかしい。それに申し訳ない気持ちもある。

(いったい、何の用かしら・・・?)





翌日、昼から全校生徒は浮き足立って対抗試合の会場へと向かった。禁じられた森になぞって暫く歩いたその先に会場はあった。
生徒の誰も何が行われるか全く知らなかった。ただし代表選手を除いて。

代表達はこれから何が起こるのかを皆知っていたーーーと言っても一種のカンニングに近いかもしれないーーー昔から教師による試練や互いの探り合いは暗黙の了解のようなものだったようだ。
代表達は何も知らないで試練に挑むと観客らは皆思っている。

とは言っても、内容がわかっているからと言って落ち着けるかというとそうではない。代表達はドラゴンと戦うわけだが、それこそ4人ともが自分よりもずっと巨大なドラゴンに挑む事に怯えていた。





結果としては皆誠心誠意戦った。怪我人は出たものの、皆ドラゴンが温める金の卵ーーー次の課題用のアイテムだーーーを手に入れることが出来た。
点数はハリーがトップで、杖のみで戦う課題に彼は魔法で箒を呼び寄せ呪文で呼び、得意分野のクィディッチの要領で危険こそあったものの華麗に卵を手に入れた。

この危険極まりない戦いを見て、今までハリーの事を蔑んでいた誰もが彼を讃え、反省した。
こんなに危険なのに自分で投票するはずないと思う者、どちらにせよハリーは勇猛果敢だと口々に言う者様々だった。

ただしスリザリンのいく人か、ドラコを含めた彼らは勿論今までの確執のおかげでそのような感情を持つことはなかったが。




試合も終わり、口々に試合の話をしながら皆が城へ戻ろうとしていた。
フォーラは前日に貰った手紙に書かれていた指定の場所へ行かなければならなかった。
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