炎のゴブレット

□representative players
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「もうすぐ夕食だわ。ハロウィンパーティーだし、選手の発表もあるし。そろそろ行きましょう」

夕焼けがもうすぐ沈もうとしている赤々とした空を眺めてルニーが言った。皆箒から地上へ降り立つとぞろぞろと城へと向かった。

「人数は少なかったけど、クィディッチなんてするの初めてで本当に楽しかったわ!」

パンジーの声にルニーも頷いた。

結局皆お昼からずっと競技場にいた。皆で休憩したり交代したりしながら箒を乗り回した。

途中からフォーラの箒乗りの練習になったので、彼女は今少し疲れている。

「全く、あれくらいで疲れてちゃ駄目だろう。まあ最初の頃に比べたら随分上達したとは思うが」

ドラコがフォーラを見ながらため息をついてそう言ったので、彼女は口を尖らせてドラコを軽く睨み返した。

大広間に入る時、調度ダームストラング生達も入っていくところだった。アレクシスはいち早くフォーラを見つけると後ろから肩を叩いて彼女に気づかせた。

「フォーラ!コンバンハ」

「えっ、あ、こんばんは・・・!」

アレクシスはルニーやパンジーにも挨拶すると、名前を名乗って自己紹介していた。
ドラコは何も言わなかったが、その代わりにアレクシスを剣幕で睨んでいた。

そんな彼にアレクシスは少し驚いてから微笑んで、今度は腰を少し曲げてフォーラの目線と合わせると彼女に尋ねた。

「ゔぉく、あなたの前、座る。いい?」

笑顔でそんな事を言われて断る筈がない。甘いマスクをしているし、きっと彼は女の子に人気が出るだろうなあとフォーラは漠然と思った。
そんな彼の様子をドラコは驚いて見ていたし、ルニーとパンジーは互いに小さな声でキャーキャー言い合っていた。

席に着くとアレクシスは並べられた料理や装飾を見て、ホグワーツのハロウィンは凄い、と褒め称えていた。

「すごく、きれい。僕ら、みんな言ってる」

な、とでも言うように隣にいたクラムに彼は意見を求めた。クラムも頷いたので、どうやら本当に彼らに喜んでもらえているようだ。
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