番外編

□ソファの上のスコール
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「それじゃ、フォーラがもしかしたら早めに来るかも知れませんからね。お留守番よろしくお願いしますよ。くれぐれも!家に誰もいないからってあちこちイタズラしないようにね!!」

モリーがフルーパウダーを一掴み暖炉に投げ入れる直前、ジョージにそのように告げた。

「わかってるよ。そんなことする筈ないさ。だって母さんの息子だぜ?大人しくしてるよ」

「全く!口だけは達者なんだから!」

モリーは眉間に皺を寄せたままフルーパウダーを暖炉に投げ、「ダイアゴン横丁!」と唱えるとエメラルドグリーンの炎の中へ消えた。

ようやく家に誰もいなくなってジョージはふうとため息を吐いた。

「イタズラする余裕なんてないよ・・・」


今日はフォーラがウィーズリー家に泊まりに来ることになっている。とは言っても彼女だけではなくて、ハーマイオニーやハリーもだ。

ロンとフレッド、アーサーは頑固なダーズリー一家からハリーを連れ出しに行ってからハーマイオニーを迎えに行くようだし、ジニーはモリーがダイアゴン横丁に行く直前にフルーパウダーで横丁へ向かった。他の兄弟は仕事だったりで、今この家にはジョージ一人しかいなかった。

フォーラのことも本当なら迎えに行くつもりだった。というか迎えに行きたかった。しかしそれは彼女から断られてしまった。
フォーラの手紙にはこう綴られていた。

『ウィーズリー家の皆様へ

お元気にしていらっしゃいますか?夏季休暇中に宿泊のお誘いをいただき本当にありがとうございます。

当日は箒で向かおうと考えています。箒は本当に苦手で仕方ないのですが、そろそろ移動の練習をしなくてはと思いました。マグルに見つからないよう、視覚魔法を自分にかけておきますので、その点はご安心ください。

それでは、当日お会いできることを大変楽しみに向かいます。

フォーラより

P.S 皆さん何か好きなお菓子がありましたら、用意していきますね』


(今から凄く緊張する)

なんだって自分だけフォーラを家で待つことになったのか、それは殆どフレッドの所為でしかなかった。

(あいつが俺に残れ残れってうるさいから)

ただ、ジョージも満更でもなかった。フォーラが早めに来るかはわからないが、時間通りに到着しても少しなら二人で過ごす時間がある。
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