賢者の石

□Thanks
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社交会も無事に終わったその翌日。

クリスマスの朝がやってきた。


「……、」

フォーラは今しがた目覚め、ベッドの上で欠伸をし終えたところでベッド傍に自分宛のプレゼントがいくつかまとめてあったのを目にした。そしてそれに随分驚いている。

フォーラはベッドから降りてそれに駆け寄った。

(去年より、多い……)

果たして自分はこんなにモノを貰っていい人間だっただろうか?何かの間違いではないか?
そんな考えがまだ少し寝ぼけた頭の中で出された後、彼女は一番手前にあった小さめの箱を手にとって開けてみた。

中にはクリスマスカードが入っていた。ドラコからの物だ。
文章はとてもドラコらしく、カードの真ん中辺りにシンプルな文字で メリークリスマス、おめでとう、といった感じの言葉を数行だけ。
きっと自分はそんなに書くような柄ではないと思っての事だろう。


カードの下に入っていたものを見て、フォーラは少し目を見開いた。

綺麗なブローチだった。シルバーに水色の綺麗な石が埋め込まれた、派手過ぎずシンプル過ぎない羽根の形をしたものだ。
まさかこんなに素敵な物をドラコが送ってくるとは思っていなかった。自分もそれなりの物を送ったつもりだが、果たして気に入ってもらえただろうか?


フォーラは何故か少しの間、そのブローチに見入っていた。

(水色が、ドラコの目の色みたい。)

彼の瞳と同じ色をしたそれは、素敵だった。



その後、他の人から送られた包みも順に開けていった。クリスマスカードを読む度嬉しい気持ちになったし、送られた物に込められた贈り主の気持ちもありがたかった。

パンジーは可愛いデザインの請った髪留めを数個、ルニーは百味ビーンズやカエルチョコなどの様々なお菓子の詰め合わせ、両親からは白い着心地の良いコートを貰った。コートは休みの日に学校で着ても問題ないデザインだったので、学校へ持っていくと決めた。
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