アズカバンの囚人

□sorry,sorry
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「……う、ん……」

フォーラが目覚めると、そこは医務室のベッドの上だった。彼女の目の前にはマダム・ポンフリーの姿があった。

「気分はどうです?右腕は痛むかしら?」

フォーラが右腕を見やると、包帯でぐるぐる巻きにされた部分が妙な痛みを帯びていた。

「少しだけ、痛みます……。」

「大事には至らないけれど、酷く傷が痛むようでしたよ。きつい痛み止めで抑えてありますからね」

フォーラはここに運ばれる前、自分が倒れた時のことを思い出した。確か、バックビークはこちらに向かってお辞儀をしかけていた―――しかし自分に攻撃してきたのだ。

(あの時の私の身体、いつかみたいな感覚だったわ……。普段の私とは違う何か……それが何かは思い出せないけれど、もしかして、バックビークは私の違和感に)

そこまで考えたところで、フォーラの頭は朦朧とした感覚に襲われた。どうやらマダムによれば出血性の貧血らしい。

「もう少し寝ていなさい。その間に腕は治していきますからね」

その頃、ドラコたちは医務室から治療の邪魔になるからとマダムに医務室から追い返され、談話室に戻ってきたところだった。

「あのデカブツ、絶対に許さない……!フォーラにあんなひどい怪我をさせて!!!!」

ドラコは悔しそうに握りこぶしを硬くすると、机をドンとたたいた。

(フォーラの怪我はちゃんと綺麗に治るのか?大丈夫だろうか?あんなに草の上に血を点々とさせて……)

パンジーたちもフォーラのことが気になって仕方がなかったし、ハグリッドに対する怒りを募らせていた。

「僕は理事にあいつの事を話す。絶対に教員から引きずりおろしてやる」
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