賢者の石

□I hate you!
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「ロン、フォーラとなんかあったのか?」

フォーラが立ち去った後、ロンが双子のそばまで来たので改めてジョージが聞いた。

「……僕、さっきのスリザリンの子、好きじゃないんだ」

「何でだ?いい子だぜ」

フレッドがそう言ったのにロンは少々驚いているようだったが、彼は首を振った。

「それに、向こうも僕の事嫌いみたいだしね」


ロン達がフォーラの事やスリザリンの事を話しながらグリフィンドール寮に帰った頃、ハーマイオニーとハリーは談話室でくつろいでいた。ハリーはどうやら双子より早くグラウンドから寮に帰って来たらしい。

「なあ、ハーマイオニー。君、スリザリンのフォーラ・ファントムって子を知ってるか?」

フレッドがハーマイオニーに尋ねると、彼女は少し考えてから「ああ、」と思い出して頷いた。

「知ってるわ。たいして話したことはないけれど……いきなりどうしたの?」

双子はロンとフォーラはどうやら仲が悪いらしいという話をハーマイオニーとハリーに聞かせた。

「別に、僕が誰と仲が悪かろうが関係ないだろ」

ロンはフォーラとの不仲を認めた上で割って入ったが、ハリーの意見はロンが彼女に持つ印象とは違っていた。

「彼女、思ってたより随分優しい子だった。僕飛行訓練の時に話したことがあるんだ」

「ほら、ハリーもそう言ってる。何でお前は彼女が嫌いなんだ?」

「それは……気が合わない人ぐらい君達にもいるだろ」

ロンはジョージの問いかけに対してぶっきらぼうに言い残し、わざわざ何なんだと腹立たしげに男子寮の階段を登って行ったのだった。

自分は何故彼女が嫌いなのだろうか。そんなことは考えれば直ぐにわかることだった。

(……あの根性悪のマルフォイと仲が良いから、それに僕の事を嫌ってる……)

…………たったそれだけ?

改めて考えれば、フォーラのこれだという嫌な所はあまり出てこなかった。ただの先入観かもしれないとほんの少しだけ思ったが、まさかそんな事はないとロンは思い直した。



それから数日後、ハッフルパフ対グリフィンドールの首位対決の日となった。
審判はスネイプだったためハリーは心配で気が気でなかったが、心配する暇もなく彼は今までにない早さで試合終了をさせてしまった。ハリーがスニッチを取ったのだ。これでグリフィンドールが首位となり、彼等は大喜びだった。
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