NEWStory 2
□親友
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「いろいろ、話を聞いてあげたんだ、まっすー。」
「うん。俺もいろいろ話を聞いてもらってたから。大事な友達だし。」
「まっすーにとっては親友だ。」
「そうだね。うん。大切な親友。」
そんな話をしていると、1本目の現場に着いた。
取材も順調に進み、ほぼ予定通りに終了。
次の現場へと移動する。その移動中の車の中で、
「このままいけば、早く終われるな。」
と、何気無く言った手越に増田が、
「なんかあるの?今日…」
と、問いかける。
「今日は俺の親友に会うんだ。」
「今日は手越か。」
「うん。大事な報告、してくるんだ。」
「大事な報告って?」
不思議そうな顔をしている増田を手招きして、
「シゲとの事をちゃんと報告してくるんだ。」
と耳打ちした。
「あ〜ぁ、あの友達か!なるほど!それは大事だね。でも、まだ言ってなかったの?あれから割と経つけど…」
「電話はしてたんだけど、電話じゃなくて、ちゃんと会って言いたかったんだよね。その友達がいなかったら、俺は今の俺じゃないからね。大げさかも知んないけど…。」
その言葉を聞いた増田がポツリと言った。
「手越は最初の頃、悩んでたもんね。大げさじゃないよ。」
「でも、まっすーにも助けられたから…。」
「そうだった?」
思わず手越は 吹き出して、
「そうだよ。」
と言った。