NEWStory 2


□ミーティング 5
2ページ/5ページ



「もしもし♪おはよう。なに?」


と言いながら、山下がミーティングルームに入って来た。


「おはよう。」


山下の顔をみて、小山はホッとして、そう言った。


プチッと携帯を切って、のんびりと、


「どうしたの?」


と、山下が聞いた。


「なっ?呑気やろ?こいつ、ホンマそういうとこ、あんねん。」


と、錦戸があいだに割って入り、茶化した。


「えっ?なんのこと?」


と聞いた山下に、小山は、


「なんでもないよ。」


と言った。山下の手にあったのは、携帯電話の他に小さいミュージックプレイヤー。ミーティングルームに入る直前で外し、携帯がなってるのに気づいて…ということだろう。


山下は小山の隣に座った。


「遅かったじゃん。どうしたの?」


と、小山が聞くと


「ちょっとねぇ、起きれなかった。」


と、答えた。


「平たく言えば、寝坊?」


「そうともいう。」


「たぶん…そうしか言わないよ?」


「(笑)」


「笑顔でごまかさないの(笑)。リョウちゃんなんて、一番のりらしいからね。」


と言った小山の言葉に驚き、


「マジで!?」


と声をあげた。


錦戸は、ニンマリ笑ってみている。


「どうりで…。」


態度がでかいと笑った。が、


「それより…お腹空いた。」


と一言。


「トモヒサ、おにぎり食べる?一個しかないけど。」


と言ってバッグの中から、朝食の残りのコンビニのおにぎりを出した。


「あっ、食べる。なに入ってるヤツ?鮭?」


「うん、鮭。欲張って買いすぎたの(笑)。」


「ねぇ、お茶。」


「ん?はいはい。」


小山は、言われるまま、お茶を買いに出ていき、500mlのペットボトルを持って戻ってきた。


「はい、お茶。」


「ありがとう。」


小山は、椅子に座り、バッグからペットボトルを出して、一口、お茶を飲んだ。


「あっ、持ってたんなら、それでよかったのに…。」


と、山下が言った。


「えっ?飲みかけだよ?よかったの?これでも…」


「嫌なの?」


「…嫌じゃないけど、俺、口つけちゃったから…。」


すると、隣で何気なく聞いていた錦戸が、


「小山、アホやな。間接キスになってもええ言うてんのに。」


「リョウちゃん、俺、そこまで言ってないよ。」


と山下が笑った。


「そうか?俺には、そう聞こえたで?」


「なんだ、そうだったのか…。」


と、小山が呟いた。


「違うからね、慶。」


「無理すんなって。」


錦戸がニヤリと笑った。


「違うけど…もういいよ。」


諦め顔で山下は言った。


それから間もなく打ち合わせが始まった。





数時間後、打ち合わせは終了。


錦戸と小山は途中で抜けた。


「みんな、このあと予定、ある?」


と、山下が残っている他の3人に聞いた。


「いや…特別ないですけど…。」


と、手越。シゲも増田も特別な用事はないようだった。


「4人で、どっかご飯食べにいかない?」


と、山下が誘うと、


「あっ!いいですね!行きましょう?」


と、手越。シゲも、


「あっ、行きます、行きます。」


「行きまーす。」


と増田。


「なに食べたい?」


と山下が尋ねると、


「なんか、普通に和食、食べたくないっすか?」


とシゲ。


「あっ!食べたい!肉じゃがとか♪」


ワクワクした顔で手越が言った。


「肉じゃが、いいね♪行こう、行こう♪」


満場一致で決定した。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ