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□party 当日
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「どうしよう、錦戸くん


出入口とソファーの間をうろうろしている。


「お前、責任持って探してこい。」


「はい


ドンッ!


「?」


ドアが迫ってきたぁと、びっくりしている増田。


迫ってくる訳がない。ドアが開いたのだ。


「大丈夫?」


ドアを開けた人物が言った。


「山下くん…」


「あっ、ごめん(笑)おでこ、赤いけど、いまのでぶつかった?」


「大丈夫です」


よかったぁ〜と、ぶつかったほうが床にへたりこんでしまった。


「ホントに大丈夫?(笑)」


「P、お前、どこ行っててん?一緒に来たはずやのに…」


ちょっと口を尖らせて聞いた。


「えっ?トイレだよ。」


「トイレって、あっちやろ、いつも使うの。」


と、指差した。


「俺、あっち 行った」


と、錦戸が差したほうと反対を指差した。


「遠いやん。なんでそっち行ってん。」


「えぇ?なんとなく…」


「なんや、意味がわからへん。」


などと、ぶつぶつこぼした。


「外の景色がきれいだった(笑)写メ撮りたかったな…」


「呑気やなぁ、P」


「もしかして…」


「えっ?」


一瞬身構えた錦戸。


「俺がいなくて淋しかったとか(笑)」


ふっと力が抜けて


「もっと、意味がわからへん。」


「(笑)」


錦戸と他愛もないやり取りを楽しんでいる風な山下。
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