NEWStory 2


□蜜
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山下と小山は、昼過ぎにマネージャーの車でそれぞれスタジオまで来た。


2人で歌う曲を選曲するためだ。


スタッフに挨拶してスタジオに入る。


実にたくさんのデモがあり、2人で聞きまくっていた。


スタッフが一番薦める曲と、2人がいいと思う曲は一致しない。


時間をかけて、デモを全部聞き終わり、話し合いの結果、最終的に2人の意見は一致していたので、その曲のデモを持ち帰ることにした。


「全部聞いたけど、やっぱりこの曲がベストだよね。」


と小山。


「うん。いい曲はいっぱいあったけど、それは俺たちの曲って感じじゃないんだよね、なんか。」


「そうそう。いい曲なんだけど、別な人のほうが合いそうな感じだよね。」


「これから…どうしようか。どっかでご飯食べようか?」


「そうだね。何がいい?」


「えーっと、しゃぶしゃぶ♪」


「(笑)。いいよ。またあのお店に行く?」


「行きたい(笑)。」


「じゃあ…そこまでマネージャーに送ってもらおうか?」


「そうしよう。」


また行きたいと言っていた店でご飯を食べることにした2人は、マネージャーの車でその店まで送ってもらった。


あとは電車で帰るからと、マネージャーに告げた。





店に入り、先日と同じように注文して、たっぷり堪能した。


「いつもしゃぶしゃぶのときは、嬉しそうに食べるね。」


小山はニコニコして食べる山下を見て言った。


「美味しいもん♪」


「見てるだけで、幸せになれるよ。」


と小山が言うと、


「食べないの?代わりに食ってやろうか?」


と山下が言った。


「食べるよ(笑)。」


「なんだ…。(笑)」


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