NEWStory 2
□親友
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「おはよう、まっすー。」
「おはよう、手越。」
今日は、手越と増田の取材が2本、入っている。マネージャーの車で現場まで向かう。
「昨日ね、夜、山下くんと小山に会ったよ。」
と、嬉しそうに増田が言った。
「あっホント?じゃあ、俺たちと別れたあとに会ったんだ。」
「みんな、一緒にいたの?」
「うん。たまたま、シゲと入った焼き肉屋さんに、山下くんと慶ちゃんがいたの。で、結局、山下くんに奢ってもらっちゃった。」
「へぇ〜、そうなんだ。」
「まっすーも誘おうって、シゲが言って探したら、もういなかったから、心配してたんだ。」
「あっ、そうか。俺、急いでたからさ。誰にも言わなかったね、そういえば。」
「何をそんなに急いでたの?」
「友達にね、相談されてて…。で、俺が、友達に時間を間違えて伝えちゃったから。悪いことしちゃったなぁと思って、間に合うように急いで行ったの。」
「それで、ダッシュで帰ったんだ。」
「そういうこと。」
「そうか。あっ、でさぁ、慶ちゃんたちと、なに話したの?」
「直接、話ししたわけじゃなくて、メール。道路の反対側にいた小山から、なにしてんの?っていうメールが来て、それに返信したの。」
「あっ、道路を挟んでたんだ。」
「うん。友達がね、山下くんに会えたって、めちゃくちゃ喜んで、テンション上がってた。『話も聞いてもらえたし、山下くんにも会えたし、それだけでも今日は良かったよ』って、言ってた。」