NEWStory 2
□鍵
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小山の今日の仕事は、テレビ番組の収録。スタッフとの打ち合わせも終わり、リハーサルを待っている。
そこへ、控え室のドアをノックする音が聞こえた。
「はい!どうぞ!」
「おはようございます。小山、今日は、よろしくお願いします。番組に呼んで頂いてありがとうございます、ホンマに。」
と、挨拶する村上を先頭に7人が、どやどやと入ってきた。
「あっ、おはようございます。よろしくお願いします。関ジャニのみなさん、わざわざ、ご挨拶に来ていただきまして(笑)。って、俺は、そんな権限はないんだからね(笑)。司会やってるだけだから(笑)。」
「関ジャニやあれへん!ちゃんと、エ・イ・トって、つけろや!」
「だって長いもん、名前(笑)。」
「3文字だけやんか!」
「今度から気を付けます(笑)。」
と言うと、錦戸に向かって、
「リョウちゃん、ちょっと。」
と声をかけて手招きした。
「えっ?なに?」
「昨日さぁ、まっすーに会ったよ。会ったっていうか、見たっていうか。」
「えっ?どこで?」
「と…やまぴーとシゲと手越でご飯食べたあと、街で見かけたから、メールした。」
「へぇ〜、そうなんや。」
「リョウちゃんになんか言ってたの?まっすー。」
「いや、なんも言うてへんで。」
「あっ、そうなんだ。やっぱり誰も知らなかったんだね。」
「なんかあったん?なぁ。」
「いや、まっすーは何でもないみたい。ほら。」
と、昨日のメールを見せようとすると、みんなで一斉に覗き込んだ。
「えっ(笑)?何でみんなで見るの(笑)?」
と、小山が言うと、
「気になるやんか!みしてくれてもええやろ?小山に来たメールをやな、リョウにみしてるから、ええかなぁ思て。なぁ?」
と、口々に言った。
「まぁ、大した内容じゃないからいいけどね。はい、リョウちゃん、これ。」
「ほぉ、なるほど。小山のこと、最初しか書いてへんやんけ。」
と、なぜか錦戸より先に村上が感想を述べている。
「そこは触れないで(笑)」
「確かに、よ〜く読むと友達やな、なんかあったんは。」
と、錦戸。
「でしょ?そのメール、見るまで心配してたからさ。珍しく早かったし、帰るの。」
「まっすー、どんな感じやった?」
「いつものまっすーと変わんない。ニコニコしてたから。ちょっと遠かったけど、元気に手振ってたし。」
「そうかぁ…。教えてくれてありがとう。もう、自分らの控え室に戻るわ。はい、戻ろ。」
「まだ、ええやんか。なぁ?」
「司会は、忙しいねんて。戻るでぇ。はい、はい。」
錦戸に追い立てられて、ぶつぶつ言いながら、控え室に戻っていった。
また静かになった控え室。
「相変わらず、にぎやかで面白いな(笑)。あっ、今のうちにメールしようかな。」