NEWStory 2


□取材日
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『ん…ん?…くすぐったい…誰だよ…ダメだって…んー!』


伸びをして目を開けると、にっこり微笑んでいる山下の顔があった。


「おはよう。」


「ん?…おはよう…いま…なんかしてた?」


「ずっと、くすぐってた。」


山下は楽しそうに笑った。


「あっ…ともひさだったんだ…もう、くすぐったいよ。」


「だって、おはようって言っても、起きないんだもん。。」


「子供じゃないんだから。」


「(笑)じゃあ…ママ早く起きてご飯作って(笑)」


「あ〜ぁ、いつの間にか、俺はママになってるよ(笑)」


「お腹空いたよぉ、ママぁ(笑)」


「(爆笑)。ちょっと待って。その前に、シャワーしたい。」


「どうぞ♪」


クスッ、冗談で言ったのに…けぃったらホントに作ってくれるんだ。

言ってみるもんだね。なに作ってくれるんだろう?

あれ?冷蔵庫に何が入ってたかなぁ?

………………………。

思い出せない…、えーっと…、

ヤバい…眠くなってきた…

……………………………。




「シャワー、空いたよ。ともひさ、何が食べたいの?あれ?………。寝ちゃってる。」


山下が眠るベッドに座り、寝顔をみながら、


「何が食べたかったんだろう?っつうか、その前に何で寝ちゃってるんだろうなぁ…。」


起きるかどうか、耳元で名前を呼んでみる。


「ともひさ…ともひさ。お・き・て」


「ん…なぁにぃ?」


「なぁにぃ?じゃないでしょ?あなた(笑)何で寝ちゃってるの?」


「あ〜、ん……冷蔵庫に何はいってたかなぁって、考えてたら…眠くなっちゃった。」


「あり得ねぇ(笑)。でもね、朝は眠いからね。…、あっ!ともひさ、何が食べたいの?」


「けぃが作ってくれるなら何でもいいよ。」


「何でもいいって…。見てから決めるね。」



小山は、部屋を出て行こうとして立ち止まり、振り向くと、

「ともくん。早くシャワー、浴びなさい。」

と言い放った。山下もノってきて、

「はぁい、ママ(爆笑)」

と返した。

2人とも…何の遊び?





山下がシャワーを浴びて出てくると、まだ作っている最中だった。

「何ができるの?」

「ともひさ…冷蔵庫に無さすぎ!また、スクランブルエッグと簡単なサラダしか出来ないよ。」

「でも、けぃが作ってくれるスクランブルエッグ、美味しいから、いいじゃん。」

「あっ!笑顔でごまかした(笑)」

「ごまかしてないよ。」

「あんまり家で作んないの?最近は…」

「食べに行ったほうが楽だしね。」

「わかるけど、外食ばっかりじゃダメだよ。自分で、もっと作らなきゃ…」

「うん。…なんか…俺、いま…叱られてる?」

「叱ってはないけど…忠告してる。」

「よかった。叱られてたら、ホントにママに叱られてるみたいじゃん?」

「えっ?ともひさ、ママって呼んでるの?お母さんのこと…」

「言わないよ(笑)母ちゃんだよ、母ちゃん!」

「だよね、いくら何でも(笑)」

「あっ、もう出来たじゃん。」

「うん。完成した。食べよ?」

「うん。」

「すごい嬉しそうな顔してる(笑)」

「だって、けぃが作った朝食、食べれるもん。」

山下は、ずっとキッチンにいて、小山の隣で見ていた。

出来上がった朝食をカウンターに運んで、準備完了。
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