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□party 当日
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「ぐわ〜っ、終わったぁ」
大きく伸びをして錦戸は楽屋に入る。
「終わっちゃいましたね。しかも意外にあっさりと(笑)」
と、錦戸に続いてシゲが入る。
「しかも若干、外が明るいみたいだったけど(笑)」
シゲのあとから入ってきた小山が言った。
「え?小山、いつ、外みたん?」
「あっ、さっき、トイレに行ったら窓からみえた(笑)」
「うそ?どこのトイレ?ここに来てトイレに窓あったことないで。」
「いつもみんなが使うトイレって、あっちでしょ?」
と、指を差した。仕事自体は珍しい仕事だったが、来てみると、時々、訪れたことがあるところだった。
「おぉ。そっちのほうが近いからな。」
「俺、反対側にいったの。」
「えっ?なんで?遠いやん。」
「行くつもりなかったんだけど、ちょうど何人か続いて入っていくのがみえたから、反対側に行ってみた。外の景色がみえると、ちょっと違う気がする(笑)」
「小山、邪魔だよ。」
後ろから声が聞こえた。
「あっ、ごめん」
「話するなら中に入ってしてよ、出入口にいられると誰も入れないから。」
増田に指摘されて、素直に中に入ってソファーに座った。
「ホントだよ、慶ちゃん。」
「そんな(笑)手越まで言わなくても…」
「あれっ?P、どこ行ってん?一緒に来たよなぁ?」
「まっすぐ歩いて行きましたけど」
「えっ?まっすぐ?まっすー、どこ行くか聞かへんかったん?」
「えっ、聞いたほうがよかったですか?」
と言って、あっという顔をした。
そりゃそうだ。ここで山下が帰ってしまっては、元も子もない。
「アホ」