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□相談
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ガチャッ
楽屋のドアが開いて

「おはよう。」

帽子を被り、黒ぶちのメガネをかけてた錦戸が入ってきた。

「あっ、おはようございます。」

珍しく遅刻もせずに、むしろ早めに来ていた手越。

幸いなことに、あの2人はまだである。

どうしようか…

ちょっと躊躇する手越。

シゲが一緒にいてくれたら上手く説明できる、って言うかしてくれるのに…

「錦戸くん、ちょっと相談があるんですけど…」

「お、なんや?珍しいなぁ、手越が相談なんて」

「えっと…」

(うわぁ、どうしよう…)

ガチャッ

「おはようございます。あっ、錦戸くん、おはようございます。」

(よかった、シゲだ)

「おぉ、おはよう」

手越のほうに向き直って、

「シゲがおったら、あかんか?あかんねやったら、後で…」

と錦戸が言った。

「あ!シゲがいたほうがいいです。」

シゲは、あのことを話そうとしてたんだと覚った。

「あ、そうなんです。」

「なんやねん、怪しいな」

「えっ、怪しくないですよ」


先日、手越とのやりとりを簡単に説明した。

「…。俺もな、まさかとは思って見ててん。おまえらも気づいとってんな。」

「どうします?錦戸くん。」

「いや、どうしますって言われてもなぁ…」

うーんと唸った錦戸は腕組みをしたまま考えこんでしまった。

ようやく口を開くと

「とりあえず、もうすぐあの2人もまっすーも、ここに来てまうから、後でゆっくり話そうや。」

と言って錦戸のマンションに集まることにした。

「まっすーは、どうします?」

「あいつかぁ、後でめんどくさいから呼んどこ」

「わかりました。俺が誘っておきます。」

と、シゲが答えた。
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