augurio

□親しき仲にも礼儀アリ
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今日は、退が初めてマンションに、遊びに来る予定。
私はクロシロを自慢する気満々。
退動物好きだし、確か。
掃除は…まぁ退だしいいかな。面倒だし。

ソファーの上でゴロゴロしていると、インターホンが鳴った。




『はーい』




ソファーから起き上がり、急ぎ足で玄関へと向かう。
退だという、確信を抱きながら。けど、念のため確認。





『どちらさまー?』

「…おれ。」

『オレオレザキー?』

「何だよそれ。サギの間違いじゃないの!?つーかわかってんならあけてよ!」

『あいよー』





いたずらっぽくそう言って、玄関の鍵を開ける。
しかしそこに立っていたのは、退だけではなくて少なからず私は驚いた。




「お、おはよう。」

「おはようございまさァ。」





ドアを開ければ退ともう一人。いるはずの無い人物がそこにいて、少なからず私は驚いた。
口調からして、分かるだろう。
ドS王子様コト、沖田総悟くんだ。





『…アレ?なんで総悟くんがいるの?』

「途中でバッタリと。」

「散歩途中に、コイツに会ったんでさァ。邪魔するぜィ。」

『あ、どぞ。』

「(流されてる!!)」




二人を部屋へ上げてから気づく。
そういえばリビング洗濯物、ほったらかしだった。





『ちょっと、私の部屋で待っててもらえる?』

「…いいけど、アヤの部屋ってどこ?」

『そこ。』





一番手前の右側の扉を指差し、二人が私の部屋に入るのを見届けて、私はリビングへと向かった。
頼むから大人しくしててよね!特に総悟くん!!











フローリングの廊下を駆けながら、私は二人が待つ自室へと向かう。





『おまっとーってちょ、二人とも……』





扉を開けた瞬間、一瞬固まってしまった。
いや、固まらずにはいられないよ。





「くつろいでまさァ〜」

「終わった?」




総悟くんは私のベッドに寝そべりながら、ジャンプを読んで。
退はそれを後ろから覗き込んでいた。
どっから出したジャンプ!!
てか私くつろいで、とは一言も言ってないんだけど!!




「このジャンプ、なんで飛ばし飛ばしなんでィ?」

『いや、その前にどっからジャンプ出した!?
それたしか、クローゼットの中のダンボールん中に入れてたハズ!!!』

「そこのクローゼットの中のダンボール箱から出したんでィ。」

『クローゼット開けないで!!!』




クローゼットっていったら、プライバシーの侵害ィィイイイ!!!!!
てかすごいぐちゃぐちゃだったはず!恥ずかしい!!!





『ああもう…、ほら二人ともっリビングいこうっ!!』




二人を部屋から引っ張り出す。
もう総悟くん部屋に入れないでおこう。
ていうか退も止めてよ!!!




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