augurio

□普段地味な人って大きい声で歌う
1ページ/2ページ




「アヤ、今日ヒマアルか?」

『んーまあ、ヒマっちゃヒマだけど。』




帰りのHRが終わって、神楽ちゃんが私のところにやってきた。
何か…何だか、嬉しそうに。




「じゃあこれから、皆でカラオケ行くネ!!」

『……………え?』




カラオケ、すか……






#6普段地味な人って大きい声で歌う






そんなこんなで、このメンバー。



「よかったぁ、アヤちゃん来てくれて!」

「正直、男ばっか誘ったアルからな。」

「お通ちゃんの新曲、入ってるかなぁ…!」

「新八くん、ノリノリだね。」

「土方さん、それマイマイクですかィ?」

「あぁ、特注のマヨマイクだ。」

「お妙さんあるところに、近藤勲あり!!」




なしですよ、近藤君。
どういうチョイスなんだ神楽ちゃん…!
このメンバーは転校初日に、屋上でお昼を共にした人達。
妙ちゃん、神楽ちゃん、新ちゃんくん、退、総悟くん、土方くん、近藤くん。
近藤君よく誘ってもらえたな……

皆ノリノリだなぁ…!




『何歌おっかな。』




私も結構、ノリノリだな。
カラオケとか都市伝説だと思ってたし、そんな都市伝説に遭遇できるなんて…!





「皆、一時間だけなんだから、間をあけちゃダメよ!」

「無駄なのは消すヨ」




酷いな、神楽ちゃん。
でも一時間だけだから仕方ない…のかな?
そして、早速一曲目。
お前の母ちゃん何人?
あれ……これってたしか…





「じゃあ一曲目、僕歌いま………」

「削除」


ピッ


機械音がして、画面からお通ちゃんが消えた。
本人映像だったんですね。
一曲目から削除って…ヒドッ!





「ちょ、神楽ちゃん!!??」

「新ちゃん、我慢なさい。」

「あっ姉上!?」




どんまい新ちゃんくん……。
あ、次私だマイクマイクっと。






「あら次アヤちゃん?私も一緒に良い?」

「いいアルか?」

『え?良いけど…』





三人で歌うのか…!
まあアイドルソングなんて歌えないから、お父さんが聞いてた古い有名な歌だけど。

私がマイクひとつで、妙ちゃんと神楽ちゃんが二人で一つ。
いっきまーす










「やっぱ楽しいアル!」

「そうね。」

『おおふ。』





カラオケ…楽しい…
次はっと…おお人気のイケメンさんの曲かぁ…




「あ、俺が入れた曲だ」




うっそん近藤くん!?




『こっここ近藤君!?それはちょっと…!』

「キャラ的にないアル。」

「そうね、この曲、土方さんが歌ったらどうかしら?」




それなら大丈夫!合う合う!!
そんな訳で、皆の視線が土方くんに注がれる。




「俺かよ………」




言っている間に、曲はもうサビ近くまで来ている。
さっさと歌おうよ。
すると、土方さんはしぶしぶながらも歌いだした。




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ