augurio

□バカはバカを呼ぶ
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今更だけど、新しいクラス…うまくいくかな。
このほっぺのおっきい絆創膏とか、印象悪くないかな


とか、まったく心配無用でした。




#2 バカはバカを呼ぶ




「お妙さぁぁぁぁぁああああん!!!」

「死ねゴリラ――――ッ!!!」

「うわっ!!ちょっと姉上!!近藤さん!?」

「ほぁっちゃぁぁぁあああああ!!!ヅラァ!その長い髪、邪魔ネ!!!」

「ヅラじゃない、桂だ。」

「死ね土方コノヤロー!!!」

「そぉおおおごぉおおお!!」




3年z組と書かれた教室の前…廊下ですね。

聞こえてくるのは、たくさんの叫び声。
机が倒れる音。
悲鳴や爆発音、その他諸々いっぱいたくさん。

……あぁ……




『先生、私、このクラスで生きていける自信がありません。』

「大丈夫だー。お前なら生きていける。」




素直な気持ちを述べると、帰ってきたのはあっさりとした回答。
先生…あなたは一体私の何を知ってると…




「じゃあ、俺先に入るから、入れって言ったら入れよ。」

『…押忍……』




気合を込めて返事をすると、銀さんは声で溢れ返っているクラスに入っていった。
よく担任続くなぁ…いや先生あの性格だからか…

って、私も今日からこのクラスなんだよね。
…………がんば、ろう。



「おーいてめぇらー静かにしろー。転校生紹介できねぇだろーがーよぉ。」




教室の中から聞こえてきた声。
その一言で、教室はピタリと静まった。




「銀ちゃんマジアルか!!??転校生来たアルか!?」

「男の子?女の子?女の子よねぇ銀さん?」

「おー女だー顔もまあまあいけると思う。」




クラス中から歓声が沸き起こる。
………なんて騒がしいクラス!!!

ていうかまあまあいけるって何!?すごい失礼ですよ気づいてー!!!




「心配しないでくださいお妙さん!!どんな子であろうと俺は靡きません!!
お妙さんひとすじっ!!!!」

「どうでもいいんだよゴリラ。」

「あ、姉上…静かにしましょうって…拳構えないでください。」

「おーいアヤちゃーん入ってこーい」




ま じ で か

この状況で入れってか!?
イタイ!さすがにこの状況で、教室に入る勇気なんて私にはないです!!!

頭の中でごちゃごちゃ考えて私の足は動こうとはしない。
いつまでたっても開かない扉に疑問を持ったのか、銀さんが顔を出した。






「おーい何やってんの?俺入れって言ったら入って来いって言ったよね?」


『イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!
無理ですって!!この状況でどうやって入れば良いんですか!?
ありえないですって!なんか私イタイ子でっすって!!!』





そう訴えると、銀さんはかったるそうにあーなんてつぶやく。
あぁ、先生をカバンで殴りたくなるという衝動に駆られたのは初めてだ。

くぅーとうなっていると、体に浮遊感を覚える。
そのまま俵担ぎにされて、強制的に教室に入らされていた。
なぜ俵担ぎ!?方にお腹食い込む苦しい!!

え、てか待ってパンツ見える!うわわわわ!!




『え、ちょ銀さん下して!見える!パンツ見える!!!』

「ほらよー」

『へ!?』




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