短編2
□相変わらずな僕ら
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「おはよう」
「おはよ〜」
青空がまぶしいある秋の日。
登校中の生徒の挨拶が飛び交う。
ここは羽ヶ崎学園正門前。
そこで一際目立っているのは、朝から爽やかに挨拶を交わす、"はね学のプリンス"こと佐伯瑛であった。
(注:今回はゲームに忠実な佐伯でお送りします)
「佐伯くんおはよう!」
「ああ、おはよう」
声をかけてきた女生徒に笑顔で答える。
その繰り返しで、やっと一息ついたとき、ポンと背中を叩かれた。
「先輩、おはようございます!」
ニコッと笑って走り去って行ったのは、天地翔太だった。
慣れ慣れしく背中を叩かれたことにムカついたが、わざわざ追い掛けていって怒鳴るほどの事でもない。
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「佐伯くん…」
「ああ、おはよう」
振り返ると、クラスメイトが困った様に目を反らせていた。
彼女が「背中!」と小声で何度も言うので、ブレザーを脱いだ。
そこには一枚の紙が貼られていた。
『僕は毎日【おじゃる○】を録画してます』
「あんのクソガキャァァァ――!!」
(*原作調は無理でした)
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