短編2
□僕らのダイエット事情?
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冬間近の太陽が、微かな温もりを教室に与える昼休み。
「鈴鹿、ちぃと太ったんちゃう?」
何気なく姫条が言ったことばが、今回のお話の始まり。。
教室の入り口で女の子達と話をしている三原を除いた4人は、各々昼ごはんを持ち寄っていた。
「んなことねーよ」
鈴鹿は興味がないようだった。
「ん〜、頬の辺りが丸うなったような気がすんねんけど…」
そう思わん?と姫条は守村に意見を聞いた。
「そうですか?別に太ったようには見えませんけど…でも僕らは毎日顔を合わせているから、気づきにくいんでしょうか」
「葉月はどう思う?」
プチトマトに伸ばそうとしていた手を止め、葉月は鈴鹿の顔をじっと見た。
そして左手を鈴鹿に伸ばして、頬を軽くつまんだ。
「…ぷくぷくしてる…」
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