小話

□零僕
4ページ/14ページ

そらした目線をつかまえて




みつめてみた
そいつは一瞬だけ目を合わせて、すぐ反らした

「いーたん」
「何」
こっちを見ないで返事。
「夢は人間の深層心理だと思うか?」
「思わない」
「何で」
「昨日零崎が女装してる夢を見たから」
「ほぅ」
「しかもメイド服」
「ほほぅ」
「以外と似合ってた」
「さいですか」

…癪なのでいーたんのメイド服姿を想像してみた
おぉ、絶景

…じゃなくて。
こうして話してる間も、こいつは全く俺の方を見ない
確かに意味のない会話だったけど。
確かにいーたんのメイド服可愛かったけど。


「いーたん」
「はい」
「足りない」
「は」

語尾に?を付ける前にキスをした
軽く抵抗されたけど、舌を入れるとすぐ大人しくなった

足りない。足りない
まだ


いーたんが苦しそうだったから一瞬だけ唇を離すと、その隙に手で口を塞がれた

「もがっ」
「いきなりなんだよ」

ちょっと顔を赤らめて、睨み付けて言う
可愛い。
俺は塞がれた手をどけてにやりと笑った

「やっとこっちみた」
「え」
「いーたんってさ、目合わせるの苦手だろ」
「分かってやるなよ」
「実は俺もだ」
「嘘つけ」
「本当だって。何の為に普段サングラスかけてると思ってんだ」
「今は取ってるだろ」
「かはっ、今は特別」

少し上気した頬に触れる

「だってサングラスかけてちゃ、こういう時に邪魔だろう?」


みつめて
笑って
キスをした

今度は抵抗されなかった




(こいつには俺の全てを知ってほしい)
(だから俺もこいつの全てを知りたくなるんだ)





+++
タイトルだけ乙女ちっく←
私の書くいーたんは変な方向につんでれになります
ごめんなさい女装攻めも守備範囲ですごめんなさいごめんなさい

そもそもぜろりんがサングラスかけてるのはなんでかなーっていう真面目な話を書きたかったはずなのに。
おかしいな
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ