小話
□戯言
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僕←智
マイナー過ぎる
「ちょっとだけ」
「ねぇねぇともちゃん!今日もいっくんがさー」
今日も元気よく巫女子ちゃんはクラスメイトのいっくんの話をする
当のいっくんはと言えば、教室の真ん中の席でつまらなさそうに本を広げている
視線の先には本があるけど、実は違うものを見ているんじゃないかと思わせるような、
よく言えば神秘的な
悪く言えば正体不明の
ともすればこの世界から切り離されたような
(まるで自分を見ているかのような、)
「ともちゃん?ねぇともちゃん!」
「あ、ああえっと、なんだっけ」
「どうしたの?いっくんの方ばっかり見て」
「え、そうかな、多分巫女子ちゃんがいっくんの話ばかりしてるから…」
「ふぅん?」
巫女子ちゃんはちょっとだけ不機嫌な顔をしたけれど、すぐ笑顔になって言った
「そろそろ次の講義始まるね!早く行かないと」
「本当だ。いこっか」
ああ、やっぱり。
これは恋なんかじゃない。
これは愛なんかじゃない。
私は
欠陥製品
だから
でも
隠す事なく臆す事なく
堂々と正面から真っ直ぐに
彼を好きだと言える巫女子ちゃんを
ちょっとだけ、羨ましいと思った
+++
智恵ちゃんの誕生日の少し前のお話
どこにも需要がないのは仕様です←
智恵ちゃんは好きです
もっと出番欲しかったなぁ
10424 追記
人間関係ネタバレ
出てきたこのこ!
嬉しかったけど役割的になんかうん。って感じでした。まぁ仕方ない。
しかし既に死亡フラグ立ってたとは思わなかったぜ。
仮に零崎が智恵ちゃんを殺していたら、いーたんは彼女の誕生日会には呼ばれなくて、彼女と会話する事もなくて
……智恵ちゃんが友達に殺される事も、ない。
秋春君も巫女子ちゃんも、死なずに済んだでしょう。おそらく。
……いや、どうなんだろう
バックノズルに従うなら、別ルートを辿った所で答えは同じかも知れませんね。
どういうルートを辿るかはわかりませんが。
長くなってしまった。
読んでくれてありがとうございました!