小話
□中学生×家庭教師
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数日の間、僕はひたすらだらだらと堕落し、ごろごろとごろ寝していた。
学校へ行く気にも玖渚に会う気にもなれず、
本を読んだり、やたら凝った料理を作ったりする以外にはほぼ眠っていた。
このままじゃ終われないと思う反面、時間に任せるしかないという冷静な気持ちもある。
僕は参考書をばらばら、とめくりながら思考する。
問1。行動を起こすにしたって何をすればいいのか。
張り込み?
追っかけ?
ラブレター?
……まるでストーカーだ。
問2。好きだと自覚してしまった今、会ったとして何を話せばいいのか。
見送りの言葉?
引き止める言葉?
…………こんな事を考えている自分が馬鹿馬鹿しくて、僕は苦笑する。
忘れよう。と呟き、冷蔵庫の中身が尽きた事を確認して買い物へ行く準備をする。
愛用のエコバッグを片手にアパートの戸を開けると、そこには零崎人識がいた。