-短編-

□つまり…名前で呼べっちゅーことや
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ツンツン立った黒い髪の毛に黒目がちの切れ長の瞳。今日も格好良いなぁ…。山崎ススム君…。
「何、阿呆な顔しとんのや」
急に現われた、山崎君にこれでもか!というくらいに驚いた顔をする。
「わざとらしいねん」
べしん、と頭を叩かれる。
私は、この時間が一番好き。山崎君と一緒に居られるだけで、見慣れた屯所の庭が、キラキラと輝く。そして、幸せだと感じる。
ふふっと笑うと、やっぱり
「何笑ってるんや。気持ち悪い」
って言われて。でも、それが嬉しくて堪らない。
忍の彼も素敵だったけど、今の毒舌な彼が好き…何ておかしいかな?毒舌だけど、優しいの、知ってるよ。
「山崎君、大好きよ」
って言えば、真っ赤になってるあなたがいた。
「"山崎君"止めろや」
って言われた。それって、つまり――?



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