ベイブレード2009外伝@
□風邪
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マックスが風邪をひいた。
「大丈夫?おかゆ食べられる?」
エリスに体を支えられ、上半身を起こす。
「うん…ありがとうネ…」
いつもの元気はない。弱弱しい声でそう言って、粥を啜る。半分以上残してしまったが、仕方がない。エリスはマックスに薬を飲むように言って、器を下げた。
「マックスの調子、どうだ?」
洗い物をしていると、後ろからタカオに尋ねられた。
「熱が高くて、食欲もないみたい。薬飲むためにちょっとだけお粥は食べてもらったけど」
心配そうにエリスが言った。
「…滅多に風邪なんか引かないのにな」
レイの言葉に、タカオとキョウジュも同意した。
「とにかく、マックスの寝ている部屋の近くに行ってはいけませんよ、タカオ」
「わぁってるよ」
「騒がしくすれば治りも遅くなるだろうし、俺たちに移ったらマックスが気にするだろうからな」
「流行ってるのかしらね、風邪…」
「季節の変わり目だものねー」
ヒロミがエリス手製のクッキーをつまみながら言った。
「カイもふらふらしてると風邪引くぞ」
「…放っておけ」
縁側に立て膝たてて座りながら庭を眺めていたカイが言った。
「大体、マックスの風邪は貴様のせいだろう」
「…は?」
「昨夜貴様がマックスの布団を奪って眠っていたからだ」
カイはため息交じりにそう言った。
「ちょっとタカオ!それ本当なの!?何やってんのよ!?」
「ヒロミちゃん、しぃ」
「…あ。兎に角、あんた後でちゃんと謝っときなさいよ」
「…わぁってるよ」
タカオは今度は申し訳なさそうにそう言った。