ベイブレード2009外伝@
□感謝
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「母の日?」
「そうネ!」
母は他界し、父は考古学の調査で滅多に家にいない。その為、タカオにはいまいちピンとこなかった。
「っても、母の日って具体的に何をすればいいんだ?」
「僕はママにいつもありがとう、って言うメッセージカードを贈ったネ。去年はママの仕事を手伝ったり…」
「PPBの仕事をか?」
「んー…。あれはママと言うより水原ジュディの仕事だし、難しすぎて手伝えないネ。だからダディと家の掃除をしたり、ディナーに招待したりしたネ」
マックスの答えは納得のいくものだった。
「つまり、家事を肩代わりする日か」
「…もうちょっとうまい言い方はないネ、タカオ?」
マックスが呆れて言った。
「でも、急に何でそんな話になってんだよ?」
「決まってるネ!母の日2ヶ月後記念日の今日を木宮家の母の日にするネ!そして毎日毎日僕らの為に朝から晩まで尽くしてくれるエリスちゃんに何か恩返しをするネ!!」
マックスはやけに熱のこもった声でそう主張した。
「でも、エリスは母ちゃんて訳じゃ…」
「でもエリスちゃん、いつもいつも一人で僕らのご飯作ってくれるネ。たまにはお休みが必要ネ」
「確かに…部屋もいつだって片付いてるしなー」
「カイは実家に帰ってるし、レイは山ごもりしてるし、今ならそんなに沢山料理しなくていいし、僕らにだってきっと出来るネ!」
「…それもそうだな!よし!いっちょやるか」
タカオのその一声で、二人は高らかに腕をあげた。