ユンジェ☆

□『忍びよる…影』
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宿舎の自分の部屋。


シャワーを浴び、濡れた髪をタオルで拭きながら…今日の嫌な空気を思い出す。





なんだったんだろう…?




あの…、気味の悪い感じ…。






「ふぅ〜〜〜…」







つい、ため息をついてしまう。






「ん?ジェジュン…?どうした?」







それに気付いたユノが、おれの隣に来て、優しく肩を抱いた。






「疲れたのか?」






髪を拭いていたタオルをユノが取り、おれの髪を拭いてくれる。



ユノの優しい手…。






「う〜ん…」






わしゃわしゃとする手が止まる。






「ん?どうした?」






瞳を見つめられ、咄嗟にユノに抱きついた。






「な、なんだよ?ジェジュン?」






得たいの知れない不安に駆られる…。







「ユノ…、抱きしめて…?」





「えっ…?」






「ユノに抱きしめて貰って、なでなでされたい…」





ユノの温かい手…。






「ユノの温もりを感じさせて…」






「ジェジュン…」







ユノはおれの前髪をかきあげ、額に『チュッ』と唇をつける。






そしてそのまま…頭をなでなでしてくれた。






「甘えんぼジェジュン…。珍しいな…」







ギュッとユノにしがみつく。







ユノも抱きしめ返してくれた。







「〜〜〜っ!ジェジュン、可愛すぎっ」






ユノはそう言うと、少し乱暴におれをベッドに押し倒した。






「あん…、ユノ…っ」







言葉ごとユノの唇に吸い込まれる…。






おれの肌を…




世話しなく動きまわるユノの手と…






貪るように這う唇…。






安心できるこの手の中で…






今日も眠りにつきたい…。






もちろん…。




その前に訪れる…






熱い夜の後に…。
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