ユンジェ☆
□『忍びよる…影』
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『カシャッ』
そんな音を耳にして、振り返る。
「どうした?ジェジュン」
少し前を歩いていたユノは、立ち止まる俺に気付いて俺の隣へと歩み寄る。
「え?あ…、なんか、視線を感じて…」
「ああ、そんな事…。
いつだって感じてることだろ?特に局の中じゃ…」
「うん…。そうなんだけど…」
俺たちは芸能人なのだから、テレビ局の廊下でも視線を感じるのは当たり前だけど…。
なんか…、いつもとは違う、嫌な感じがした…。
「ほら、いくぞ?」
そう言って、ユノは俺の肩に優しく手を添えて控え室と促す。
その時、背中に冷たい物が走る…っ。
おれは肩をビクつかせてしまった。
「ジェジュン…?」
心配そうにユノがおれの顔を覗き込む。
「顔が青いぞ…?体調でも悪い?」
そっと額に手を添えられた。
「あ…?ううん。大丈夫だよ?
ちょっと…、疲れてるのかも?」
おれは笑って、慌てて言った。
ユノに心配させちゃいけない。
「そうか…?」
「うん。ほら、行こ?」
そう言って、歩き出す。
何か分からないけど、…早くこの場から立ち去りたかった。