ユンジェ☆
□『初めての心』
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今日。
ジェジュンにぃは、お姉さん達と食事会という事で、俺たちはマネージャーの買ってきたお弁当で夕食を取っていた。
俺とジュンスがひとつめのお弁当を食べ終わりそうな時、チャンミンは3つめのお弁当を平らげていた。
「…おそい」
ユノにぃの、低い声が耳に入った…。
俺は
『はっ!』
として、ユノにぃを見る…。
ユノにぃは眉間にシワを寄せ、お弁当にもほとんど手をつけずに怪しい瞳で前を見ている…。
怖っ…!!
ジェジュンにぃが出て行ったのは7時頃…。
そのあと…事後処理をして、お弁当を持ってマネージャーが宿舎を訪れたのは9時頃だったので、時刻はもうすぐ10時になりそうだった。
ユノにぃの目…
ヤバイ…。
「ごちそうさまでしたっ」
俺は焦って食事の終わりを告げた。
「えっ?もういいの?ユチョン」
「う…うん。ジュンス。
ほら、皆も明日早いんだから、早く寝た方がいいよ…っ」
「えっ?明日は午後からだよ?」
はっ!そうだった…!
「ユチョンにぃ、残すんならちょうだい」
食欲魔神のチャンミンが、悠長に俺の残りのお弁当に手を出してきた。
…ジュンスもチャンミンも、ユノにぃのオーラに気付いてないのっ!?
「ほら…っ、ジュンス、もう部屋戻ろ?チャンミンもそれ以上食べたらお腹壊すよ…っ?」
俺は焦って2人をこの場から離そうとした…っ。
「え〜、もったいない…」
俺の言葉に耳を貸さない2人…。
するとユノにぃが立ち上がり、キッチンへ向かうと、お酒のボトルを持って戻ってきた。
「明日は午後からなんだから、たまには酒でも飲もうぜ」
「え…っ」
お酒…?
そんな事、ユノにぃが言うのは珍しかった。
「あっ、飲む飲む〜」
無邪気にチャンミンが答えた。
何言ってるの!?チャンミンっ!
「おをっ!チャンミン、ノリがいいな」
すでに4つのグラスを用意したユノにぃが、それぞれのグラスにお酒を注いだ…。
なんで皆は…ユノにぃのオーラに気づかないの!?
俺はもう逃げられないと思い…
目の前が霞むのを感じながら…
ユノにぃがお酒を注いだグラスを手に取った…。