ユンジェ☆

□『魅せられた心』
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シャワーを浴び、部屋に帰って着替えた俺は、リビングに行った。


そこにはジュンス、ユチョン、チャンミンがいて、俺を見たとたん体を固くする。


無理も無い…。


おれはジュンスとユチョンの交際を反対して、ずっとピリピリしてたから。


「ジュンス、ユチョン、すまんっ」


俺は深々と頭を下げた。


『えっ?』


ジュンスとユチョンは驚いて声を上げた。


「俺は…、お前達に酷い事を言った。真剣なお前達の心を知ろうともしないで…」


「ユノにぃ…」


「お前達のこと認める。今までの事、許してくれ…」


頭を上げると、ジュンスが信じられないように聞いてきた。


「ユノにぃ…、本当に?本当に俺達のこと認めるって?」


「ああ、今まで本当に悪かった…」


その言葉に、ユチョンが泣き出した。



「ユチョンっ!?」


そこへジェジュンが入ってきた。

おれはドキリとする…。


「…あ!ジェジュンにぃ〜」


泣きながら、ユチョンがジェジュンに抱きつく。


「ユノにぃが…ユノにぃが…、俺たちのこと認めるって〜」


「ほんと?」


「うん。酷いこと言ったって、謝ってくれたよ…」


ジェジュンはユチョンの頭を撫でた。


「うん。良かったねっ。だから言ったでしょ?いつかは解ってくれるって」


ジェジュンは優しくユチョンに言う…。


「ジェジュン…」


ひとり孤独に反対していた間、ジェジュンは皆にそう言ってくれてたのかと思うと…胸が熱くなった。
俺は無意識にジェジュンの名を呼んでいた…。


「うんっ!ジェジュンにぃの言う通りだった〜」



そこへジュンスが近づき、ユチョンをベリッとジェジュンから剥がした。


「…くっつきすぎ」


ユチョンは目を丸くする。


「ぷっ。やきもち焼きだね〜、ユチョンのダーリンは」


ジェジュンが冷やかして言うと、ユチョンとジュンスが照れて焦っていた。


久しぶりの和やかな雰囲気…。


そこへチャンミンの低い声が響いた。



「…和解したのはいいけど、このリビングの惨状は何?」


目を移すと、そこはとんでもない事になっていた。

テーブルの上には何本ものワインのボトル…。
倒れているボトルもあり、ワインの液体がテーブル、ソファー、クッション、床などに溢れていた。


「昨日、誰かさん達が遅くまで飲んでいたようだけど…?」


チャンミンがキレぎみに言う。


俺は焦って答えた。


「あっ!ごめんっ。昨日ジェジュンとめちゃめちゃ飲んで、かな〜り酔っぱらっちゃったんだよっ。記憶がないくらいっ」


「まぁ、こんだけ飲めばね…」


冷ややかにチャンミンが言う。


「すぐ片付けるよ」


俺は急いでキッチンから布巾を取ってきて、拭きだした。


ジェジュンもそれを見て、ボトルを片付けはじめる。


俺はジェジュンが見れず、必死で溢れたワインを拭いた。


記憶も…、無いフリをしてしまった…。
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