ナックル(完結)
□夏の県大会1年
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高校の入学式が済み 美優と野球部に入部するため部室を探しに行った
林川 坂詰 篠原たちがいて もう入部届を出した お前ら まだかよ と待っていた
俺と美優は 林川について行ってもらい これから先輩方になるユニフォーム姿の人がいる机でノートに名前を書いた
美優が帰りに 神社に寄ろうと言い出した
「何でだ」
「新しい球 覚えようよ。シンカー。ほら高津とか渡辺俊介の決め球。シュート系の落ちる球。アンダーやサイドから投げる人が多いんだけど」
美優は 俺の手にボールを持たせ シンカーの握り方を教える
そして美優はグラブをかばんから出し
「投げてみて。その握りで」
と言い 俺は美優に投げ始める
「俊介みたいなピッチャー好きよ。あんなフォームで投げる人 いないじゃない。ほとんど。あの癖球は独特の軌道でバッターに向かってくるから 打ちにくいよね」
俺はシンカーの握りで美優に投げる
しかしそんな簡単に投げれる球じゃない
「カーブの次はシンカーか。高津や俊介みたい。ただ俺はオーバースローなんだが」
「縦の変化が必要だと思ったの。それにシンカーは魔球よ」