短篇・ミニD

□雪
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ニュージーランドに留学していた友達から 僕のもとに封筒が来た。



便箋には 手紙とともに 友達と白人の女性が写っている写真が入っていた。



「何だ あいつ。彼女できたのか」



僕は その手紙を読んで、友達がニュージーランドで楽しそうに暮らしているのが分かった。



写真の背景には 雪が積もった青い山が写っていた。





「おい、ユウ!もういっぺん やり直しだ」



監督の椹渕が、怒鳴った。



今日は 僕が入っている大学の映画サークルの撮影に 河川敷に来ていた。



僕は本当は機械をいじりたかったのだけど、機械に写される方に回っていた。



椹渕が 再度注文をつけ、カメラマンの和泉口が また映写機を僕に向ける。



僕らは雪解けの水が流れている川の横で 夕方まで撮影を続けていた。



間もなく 桜が咲こうという季節だった。
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