チャチャ小説

□逆チョコ
1ページ/3ページ

リーヤ編

「今年は逆チョコがブーム!そこのあなた、チャンスを逃すな!」

いつもアニメの声しか聞こえない猫型テレビから流れたこの声は、
にゃんこハウスにいる全員の男子を振り替えさせた。

「なあセラ!逆チョコってなんだ?」

「バレンタインに男が女にチョコをあげることですよ。
僕は毎年してますけどね」

「・・・どろしーにか?」

「そうですよ。リーヤくんもチャチャにあげてみてはどうですか?」


逆チョコ・・・いいことばっかじゃねーか!
よくお返しは100倍っていうし、あげたらチャチャオレのこともっと惚れてくれるかも!

オレの心はみるみる燃えてきた。

「よっしゃあ!オレ、チャチャに手作りチョコあげるぜ!!!!」

こういったとたん、ポピィくんがこっちを青ざめた、引いたような顔をして見てきた。

しかし、しいねちゃんはとってもうれしそうで、セラは普通。

オレ、変なこと言ったか?


とにかく、お菓子なんて作れないオレだが
セラに手伝ってもらうと意味がない気がしたので
がんばってマシーンと自力で作った。

「まずチョコを電子レンジで適当にとかして、
あ!!手切った!!!いでええええ
は、ハートを作って、えのぐでメッセージを・・・」



14日、ついに渡す日が来た。

「これ頑張って作ったんだ!食べて!」

「ありがとう!!!!頑張って手作りで・・・
嬉しい!さっそく食べるわ!」

オレの予想どうり、チャチャはとても嬉しがってくれた。やったあ!!!!

でも食べたとたん、チャチャの顔色が変わった。

「どうしたんだチャチャ?おいしすぎたのか?だったらお返し100倍な!」


「うん!!!!不味さ1000倍で返してあげるわ!!!!」

いつか見た嫉妬の鬼のようなチャチャを何故再び見ることになったのかがオレにはわからなかった。

チャチャはしばらく口を聞いてくれなかった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ