一つ目の物語

□標的8
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 次の日

霧雲は珍しくツナと登校していた

ツナはよく寝坊するため、霧雲は一人で通っているからだ
(ちなみに前一緒に登校したのは山本の入ファミリー試験の時)


「おはよ霧雲、ツナ君」


二人の背後から声が聞こえた


『おはようございます!』

「おはよー 京子ちゃん!」


「今日、家庭科おにぎり実習だね!」


京子が霧雲に話しかける


『おにぎり実習?……あー、ありましたね』



チリンチリーン

その時、自転車のベルの音が道路に響き渡る


「あ」

「『?』」

「人の恋路を邪魔する奴は毒にまみれて死んじまえ」


変なオーラを出しながら自転車でやってきたビアンキ

霧雲はビアンキだ〜とのほほんとしている


「どうぞ」


ビアンキは何処からか缶をツナに投げる

ツナはかばんで必死に振り払う


「二人ともいこっ!!」

「え?」

『ふぇっ?』


ツナは霧雲と京子の手を取りビアンキから逃げるように学校へと向かって走る


『ええぇえぇぇえ!!?』


その間、霧雲の叫び声が聞こえたそうな…










時は過ぎて今は家庭科の時間


「霧雲〜、おにぎりの具何にする?」


京子が霧雲に近寄ってきた


『具?決めてませんけど…京子は?』

「シャケだよ」

『シャケですか〜 じゃあ私は梅にしましょー!』

「二人は誰にあげるの?」


今度は花がやってきた


『私は自分で食べようかと』

「私もそうかな」

「二人とも何言ってんのよ!男は皆、二人の食べたいって思ってんのに!」

「そうかなぁ?じゃああげようかな」

『んー、京子のは思ってるかもしれませんけど、私のは思ってないと思いますよ』


そういい苦笑する


「たく、この子は…(鈍感ね)」


花は呆れ、ため息をつく
それを霧雲は不思議そうに見る









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