詩集

□笑顔の為に護る刀
1ページ/1ページ


((イメージ/紅桜篇))



誰に

何を

言われようと必ず護る


あの娘の笑顔を見る為に…――


どんなに馬鹿だって言われても構わない

その為に皆は集まった


本当の強さは力が強いだけじゃない

魂の強い奴だけが

この戦場に

生き残れる

勝てる


やがて雲は空へ消え

隠れていた月が顔を出す


月が満ち

照らされて

始まるは己の魂を賭けた

大勝負


戦友だからこそ

戦友だったからこそ

手は抜きたくない

負けたくない


雨に打たれて傘を差し

また生きて帰って来ると

借りた傘を返す為に

振り返ることもせず

真っ直ぐに前だけを見つめ

誓った


刀とは己の欲のまま

人を斬るだけの凶器

救うこともできなければ

助けることもできない

でも

そんなことは知っている

それでもやらなきゃ


やらないと

刀は人殺しの道具だけじゃない

と証明する為に


血を流し

人を傷つけるも刀だけど

人を護るも刀だと

誰か

何か

大切なものを護るも刀だと

その目に焼き付け

知ってもらう為に


護る刀を

作り使う者の魂を込めて

風を切り裂き

刃は煌めき


満月に映える刀は

何が為...





.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ