蒼思蒼愛

□蒼思蒼愛 第壱章
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これが…初恋?






蒼思蒼愛








「お兄ちゃん、起きて!!」


遊子の声がする
朝か・・・
なんか今日は大事な日だったような気がする
何だったっけなぁ・・・
思い出せねえや
また眠ろうか




「お兄ちゃん、起きてってば!!」



遊子…体を揺さぶるなって
二度寝できねえだろ



「お兄ちゃん!入学式始まっちゃうよ!!
ルキアちゃん待ってるよ!!」



入学式?
あれ、入学式・・・
なんだ、高校の入学式か
ん?高校の?
って・・・



ガバッ





「お兄ちゃんやっと起きた!
早くしないと入学式に遅刻するよ?」

「い、今何時!?」

「7時45分だよ」

「なんだとッ!」

「早くして!!
下でルキアちゃん待ってるよ
!!」

「分かった!」




遊子を部屋から出してそそくさと着替える
すっかり忘れていた
今日は高校の入学式があったんだ
今日から高校生か・・
どうせまたこの髪の所為で中学みたいに喧嘩を売られる毎日になりそうだ
まぁ慣れてるからいいか

俺はそそくさと着替え終えて1階に向かった







「貴様!いつまで寝ておるのだ!」

「わりぃルキア」




現代の女子には珍しい口調で喋るコイツは朽木ルキア
俺の数少ない幼馴染で親友でもある
ここだけの話、コイツの兄貴は朽木財閥のトップだ
たぶんその所為でコイツの口調が他の奴ともずれてるんだろうけど・・・






「今日が入学式だというのに寝坊するとは何事だ、一護!」





そうだ、何で俺は寝坊したんだっけ?
昨日の夜…
あっ!恋次の野郎とメールしてたんだっけ

恋次は俺が行く高校の先生だ
――と言っても今年度からだけど
それで昨日は高校についていろいろ聞いてたんだ
7歳違い幼馴染で昔は俺とルキアの兄ちゃん的存在だったっけなぁ

はたから見ればヤンキーのその上に君臨するや※ざに見えるし・・・
アレが教師とは思えないな







「一護!何をボーッとしておる!
早くしないと私まで遅刻になってしまうだろ!」

考えに耽っていたらルキアの声で我に返った




「寝坊の理由はもう良いッ
いいから早く食べぬか!!」

「だーッ
耳元で騒ぐなっ、響くだろ」

「貴様がとっとと食べぬからだ
置いてくぞ」

「今食べ終わったよ、
んじゃ行ってきます」

「お兄ちゃん、
今日お父さん急な仕事は行ったから入学式行けないって」

「そうか、分かった」





俺は食パンを食べながら
ルキアと一緒に家を出て学校に向かった
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