蒼思蒼愛

□蒼思蒼愛 第壱章
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「ちょッ「次、風紀委員なりてえ奴手挙げろ」




反論をしようとしたが流されてしまいできなかった
学級委員ていうのはとても面倒くさいもので
毎日学級日誌をつけなければならないし
他にも担任のお手伝いをしなければならない
所謂秘書みたいなものだ

でもルキアも学級委員ならいいっか…
また反論しても結果は変わりそうにないな



そして帰りのHRに先生から学級日誌を渡された



「朽木と相談してどっちが書くか相談しとけ
別に毎日順番に交代でもいいぞ」

「わかりました」



俺は先生から学級日誌を渡さた



「書き終わったら数学の資料室にいるから
届けに来てくれ」

「はい」



俺の返事を聞くと先生は教室を出て行った




「なぁルキア、これどうする?」

「今日は一護に頼む」

「分かった」





俺は学級日誌を書き終え数学の資料室へと向かった
はずなんだけどこの学校に入学したての俺は




迷った





いろいろと探したんだけどなかなか見つからない





「黒崎、何やってる」

「ッ!」




先生だ




「えっと・・迷っちゃって」

「あ、わりい
場所教えてなかったな」





先生は、ついて来いとだけ言うとさっさと歩き出した
俺は先生の後ろをついていくと前からふわっと良い香りがする
午前の時は気付かなかったけど
先生って良い匂いがする
香水かな?
そんなことを考えていたら急に先生が立ち止まり俺は先生にぶつかってしまった




「す、すみません」

「あぁこっちこそすまなかった」




先生は派手にこけた俺に手を差し出してくれたが
口が笑いを堪えていた

俺はムスッとなりながらも手をとった





「黒崎?」






「あ、ありがとうございます・・・」




「大丈夫か?」

「は、はい」




俺は直ぐに立ち上がった



恥ずかしい・・・


「黒崎?」

先生が俺の伏せた顔を覗き込む
確信犯なのだろうか
ニヤニヤしているようにも思える

俺の顔はまだ赤いのだろう



「だ、大丈夫です」




何、うろたえてんだよ俺





「ここが数学の資料室だ、
俺は職員室よりこっちにいることが多いから
なんかあったらここに来い」

「は、はい」






学級日誌を先生に渡すと俺はある疑問が頭を過ぎった




「先生、」

「なんだ?」

「なんで俺を学級委員にしたんですか?」

「それは・・・
最初に名前を覚えた生徒がお前だからだ」

「え?」

「分かったら早く行け」

「失礼します」






俺は一礼して早足で教室に戻った
教室に戻る廊下の途中でルキアに会った





「一護ではないか」

「ルキアか、帰ったんじゃないのか?」

「グリムジョー先生に聞きたいことがあってな」

「そうか」

「一護こそ何かあったのか?」



自分が迷って挙句の果てにこけて笑われたなどと言えない





「いや、別に…」

「そうか、顔が赤いから何かあったのかと思ったが…」

「な、何でもねえよ」

「そうか、それじゃあな」

「おう」






俺は恥ずかしい思いを拭うように教室に向かった
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