恋
□消えない。
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「よし、次ィ!」
十一番隊の稽古場で、斑目三席の声が響いている。
斑目三席はいつもこの時間に部下の稽古を見ている。
マユリ様とここを通りかかる度、立ち止まって、その姿を確認する。
「ネム、何をやっているんだネ!早くしろ、このウスノロ!」
「……はい、マユリ様」
こうして、今日が過ぎていく。
隊舎に戻って、床についても、斑目三席のあの勇ましい姿が頭から離れない。
そして、斑目三席のことを考えると――とても胸が苦しくなる。
この苦しさはいったい何ですか?