□消えない。
2ページ/4ページ





「よし、次ィ!」


十一番隊の稽古場で、斑目三席の声が響いている。

斑目三席はいつもこの時間に部下の稽古を見ている。

マユリ様とここを通りかかる度、立ち止まって、その姿を確認する。


「ネム、何をやっているんだネ!早くしろ、このウスノロ!」


「……はい、マユリ様」


こうして、今日が過ぎていく。

隊舎に戻って、床についても、斑目三席のあの勇ましい姿が頭から離れない。

そして、斑目三席のことを考えると――とても胸が苦しくなる。

この苦しさはいったい何ですか?




次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ