恋
□小さな、
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四番隊・綜合救護詰所/第一治療室。
「またバラバラにされたいか」
「……申し訳ありません」
その時の、寂しそうな瞳が印象的だった。
十二番隊副隊長、涅ネム。
隊長の涅マユリとは親子と聞く。
だが、目の前の二人の雰囲気はそんなにいいものではなかった。
旅禍に―― 一護にやられた俺に、情報を求めてきたのだろう。
涅副隊長の目は伏せられ、目の前の人がとても小さくて、か弱いかのように見えた。
(親に叱られた子供みてぇだ)
実際その通りなのだか。
少し、助けようと思った。
「吐かないも何も、俺は知らないんですよ」
今まで女には興味なかったのによ。
(目の前の儚い存在を救おうと)
「……ただの気まぐれだ」
END
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