神様はじめました
□永遠にともに
1ページ/1ページ
*現在「花とゆめ」で連載中の
過去編ラスト妄想で、死の呪いが解けて目覚める・・・という設定です。
ネタバレ含みますので注意してください。
「巴衛!」
ミカゲさんの鏡の中から
出てくる巴衛。
未だ眠っているものの、
その身体にはもうアザはない。
「奈々生さん。
よくがんばりましたね。
巴衛は助かりましたよ」
「・・・・!!!
よ・・・よかったぁぁ〜!!」
“巴衛・・・・・!”
私は眠っている巴衛に
抱きつく。
暖かい巴衛の体温。
ずっとずっとずっと・・・
この温もりに触れたかった・・・///
*************:
あれから3日。
まだ目が覚めない。
早く巴衛の声が聞きたい・・・
そう思っていたときだった。
「巴衛さまが
お目覚めになられました・・・!!」
鬼切くんと虚徹くんの声が
慌てながら私にそう呼びかける。
「ほんと?!!!」
私は一目散に
巴衛の眠る部屋へ。
「巴衛っ・・・!!」
ぼんやりと天井を見ていた巴衛が、
私の声で私の方を向く。
「奈々・・・生?」
「・・・・っっ///」
巴衛が私を『奈々生』と呼ぶ声が、
ものすごく久しぶりな気がして・・・
涙が出そうになる・・・。
「巴・・・衛・・・
だいじょ・・・・・?!!!!
私が言いかけている途中で、
突然巴衛が起き上がって私を抱き締めた。
「巴・・・ッ///「・・・お前、だったのだな・・・」
「え・・・?」
「あの時・・・雨宿りしていたあばら屋で、妖怪に食われそうになってた女も・・・
ケガを負った俺を匿い毎日看病してくれた女も・・・
全てお前だった、奈々生。」
「・・・・!!!
とも・・・え・・・///」
「お前の言う・・・“その時”とは、
500年後の事か・・・。
道理で会えんわけだ・・・」
「ご、ごめん・・・」
「もういい。
今日、お前を迎えに来た」
「迎え・・・に?」
「約束しただろう?
お前が言うその時が来たら・・・
必ず迎えに行くと・・・」
「・・・・!
巴衛・・・///」
「“あの時”に戻ろう、奈々生。
あの桜の木の下での俺たちに・・・」
桜の木の下での私達・・・///
あの時の巴衛の告白が頭をよぎる。
“ずっとお前に恋焦がれていた・・・
お前が何より愛おしい・・・”
「あの時お前は俺に、次会う時も、はぐらかさずに言えと言ったな・・・」
「う、ん・・・///」
でもあれは雪路さんに・・・
「500年前も・・・そしてお前の神使となってからも・・・俺の心にはずっとお前がいた・・・。
今も昔も・・・
ずっとお前だけを愛していた・・・。
もう二度と・・・放したくない・・・」
「・・・・っ///
巴衛っ・・・・!///」
私は泣きながら巴衛に抱きついた。
「奈々生・・・」
あったかい・・・
巴衛の匂い・・・
巴衛の体温・・・
「奈々生・・・」
巴衛は優しく私の頬に手をかざす。
「俺の妻に・・・なってくれるか?」
そう言って、
段々の近づいてくる巴衛の顔。
私は自然と目を瞑る。
「は、い・・・///」
私のその返事と共に
振ってくるキス。
それは神使の契約のキスとは全然違う・・・
甘くて熱い・・・
愛の誓いのキスだった・・・。