Novel

□居場所
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黒の組織が壊滅し
解毒剤も完成し
元の姿に戻って早1ヶ月
私は何故戻ってしまったんだろう

元の姿になって居場所が分からなくなった

このまま博士の家に居ていいのだろうか?


『ねぇ博士…私…出て行くわ』

博士の家に居ても迷惑だろうと思い私は博士に出て行く事を告げた

博士は驚いた顔をした

「何故じゃ?志保君…」
『此処は私が居てはいけない場所だから…博士にこれ以上迷惑かけられないもの…』

「志保君、ワシは迷惑なんて思っとらんよ」

私と博士が話していると彼が勝手に家に上がってきた

「博士〜ジャマするぞ」
「おぉ〜新一、良いところに来てくれた。
志保君が出て行くなんて言うんじゃよ…」

悲しい顔をしながら博士は彼に言った

「はぁー!!なんでだよ志保!!」

『私が此処に居る意味なんてないもの…』

「何言ってるんだよ!!」
『私が居たら博士に迷惑かけるわ。それに解毒剤が完成した今、此処は私が居る場所じゃないもの』

「オメー本気かよ…本気でそんな事言ってるのかよ!!」

『えぇ本気よ…』

私が言うと彼は私の方に来て私を抱きしめた

『ちょ離して!!』

「嫌だね、オメーが出て行かないて言うなら離してやる」

『何バカな事言ってるのよ!!離してよ!!』

「バカなのはオメーだ!!!!」

彼の大声に私はびっくりした

「オメーがいなくなって困る奴いるんだよ!!」

『何を言ってるの…私がいなくなっても困る人なんていないはよ』

私が言うと博士が私達の方に近づいてきた

「志保君…ワシは志保君がいなくなると嫌じゃよ…ワシにとって志保君は娘なんじゃよ…娘がいなくなって困らない親などおらんよ」

「志保…俺だって困る」
『工藤君…博士…』

嬉しかった
博士が私の事を娘と言ってくれて

『私…此処に居てもいいの?』

「当たり前じゃよ」

博士は微笑みながら私に言ってくれた

『有難う博士』

「志保君、これからもワシの娘で居てくれるかのぅ?」

『私なんかでいいなら…娘で居させて下さい』

「勿論じゃ!!そうと決まれば今日はご馳走じゃな!!出前でも頼むかのぉ」
『ダメよ博士、博士はあまり塩分とっちゃダメなんだから私が作るわ!!』
「トホホ、厳しい娘じゃなぁ〜」

私達はみんな笑った
博士はそう言うと晩御飯が出来るまで実験をするみたいで自室に戻った

そして未だ私を抱きしめている彼に言った

『工藤君、そろそろ離してくれないかしら?』

「もう出て行くなんて言わないな」

『えぇ言わないわ』

「分かった」

やっと工藤君の腕から解放された私は買い物に行く事にした
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