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□Straight Love
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「…ボンゴレ、君は…
何か勘違いをしているようですね」
「……え…?」
「僕は、君が思っている以上に
君に溺れてしまっています」
「え……え?」
戸惑っている俺を、少し力を加えて
抱きしめ直す骸さん。
「深いキスをすると、呼吸を乱してしまうところも、果てるときは必ず僕の名を呼ぶところも、僕を離さないその淫靡な肉体も…」
「わー!わー!ちょ、ちょっと!!」
恥ずかしすぎる、その発言を
とにかく制止させたくて
俺は、両手で骸さんの口を塞いだ。
が、俺の小さな抵抗をすかさず退かして
わざと俺が、恥ずかしがるような事を言う。
「照れたら真っ赤になる、その顔もね…」
その発言に、益々紅潮する俺の頬。
そんな俺を満足気に見つめる骸さんに
俺は、静かに呟いた。
「骸、さん…ごめんなさい…」
あなたの愛を疑ったりして。
俺はこんなにも、愛されていたのに。
数分前の愚かな自分を、俺は自ら恥じた。
そして、目の前にいる骸さんを見つめ直して
俺のありのままの気持ちを、吐き出した。
「俺も、骸さんのことが…
大、好きです…」
言い慣れない言葉を口にした所為か
またもや、俺の顔は真っ赤になった。
そして、骸さんは
優しく俺の髪を撫でて
何も言わずに抱き締めた。
まっすぐな「愛」を心に抱いて。
fin.